退職してしばらく経った今でも、あの日の空をよく覚えています。
飛行機雲そのものが特別だったのか。
それとも、私自身が人生の節目に立っていたから特別に見えたのか。
本当のところは分かりません。
ただ、20年続けた仕事を終える決意を伝えたその日、見上げる先々の空に飛行機雲がありました。
一本見つけては嬉しくなり、また一本見つけては空を見上げる。
そんなことを繰り返していた一日でした。

帰宅してから私は興奮気味に家族に話しました。
「今日ね、行く先々で飛行機雲が飛び交っていて、まるで打ち上げ花火みたいだったの!」
ところが返ってきたのは、
「へぇ〜」
「そうなんだ」
という、なんともあっさりした反応(笑)。
「いやいや、すごいミラクルだったんだけどな……」と、ちょっと拗ねた私がいました。
でも、この歳になっても空の小さな変化に胸を躍らせて、こんなに面白がれる自分のこと、けっこう好きだったりするんです(笑)。
人生には、ときどき説明のつかない不思議な出来事が起こります。
誰かに話しても伝わらないけれど、自分の中では大切な意味を持っている出来事です。
私にとって、あの日の飛行機雲もそんな景色のひとつでした。
もし今、立ち止まっているなら
もし今、「このままでいいのかな」と心のどこかで感じているなら。
大きな決断をするときは、じっくり自分と向き合うことも大切です。
でも、いくら考えても一歩がなかなか踏み出せないときってありますよね。
本当は心の深いところで、もう答えが出ているのに。
気づかないふりをして、不安や言い訳を重ねながら、なんとなく日常をやり過ごしてしまう。
かつての私と同じように、頭で考えすぎて動けなくなっている方は、案外多いのではないでしょうか。
そんなとき、ふと目にした景色や何気ない出来事が、自分の本当の気持ちを思い出すきっかけになることがあります。
あの日、報告を終えた私が晴れやかな気持ちで見上げた飛行機雲のように。
この記事にたどり着いたことも、もしかしたら何かのご縁なのかもしれません。
もし今、心のどこかに引っかかっていることがあるのなら。
少しだけ立ち止まって、自分に問いかけてみてください。
「私は、本当はどうしたい?」


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