9月11日になると、ふと思い出す景色があります。
中学3年生の夏休みに訪れたニューヨークの空です。
高校受験を控えた大切な時期だったのですが、当時ニューヨークに海外赴任していた親戚のおじさんが「おいでよ」と声をかけてくれました。
今思えば、よくあの時期に両親も私を送り出してくれたなと、感謝の気持ちでいっぱいになります。
大きな不安と胸の高鳴りを抱えながら、私はたった一人で飛行機に乗り、ケネディ空港へ降り立ったのです。

それは人生で初めての大きな冒険でした。
滞在中に連れて行ってもらったのが、世界貿易センタービルでした。
高層階のレストランでいただいたお食事や、窓の向こうに広がるマンハッタンの街並み。
15歳の私の目にはとても輝いて見えて、今でも心にあざやかに残っています。
その後起きたあの日の出来事によって、その景色は私にとって忘れられない記憶となりました。
あれから長い年月が過ぎました。
あの日奪われてしまったたくさんの尊い命に、心からの深い祈りを捧げます。
今のニューヨークはどんな風に変わり、どんな新しい時間を刻んでいるのでしょうか。
街の姿が変わっても、あの場所を包む空はきっと今も変わらず、人々の想いを見守り続けているのだと思います。
大人になった今、もう一度あの街を訪れてみたいなと思うことがあります。
もしまた行くことができたら、あの頃とは少し違うまなざしで、空を見上げてそっと手を合わせたいです。
世界中のどこにいても、誰もが大切な人と穏やかに、笑顔で過ごせる毎日でありますように。
遠い日の特別な思い出と平和への願いを胸に抱きながら、今日も目の前にある暮らしを感謝の気持ちとともに大切に育んでいきたいと思います。


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