ご家族が介護サービスを利用するようになったとき、担当のケアマネジャーがどんなふうに関わっているか、気になったことはありませんか?
「毎月、家に来るけれど、何を確認しているんだろう?」
「どうして、いろいろなサービスの人が集まって話をするんだろう?」
実は、ケアマネジャーの仕事には、決まりがあります。
利用者さんやご家族と関わる中で、こうした決まりや仕事の意味を、意外と知らない方が多いことに気づきました。
きちんと知っておくだけでも、ケアマネジャーとの関わり方や、介護サービスを見る目が少し変わるかもしれません。
決まったルールや書類作りの奥にある、ケアマネジャーが本当に大切にしている「チームをつなぐ思い」についてもお話しします。

「なんで毎月来るの?」と言われた日
ケアマネジャーは、最初からずっと同じ利用者さんを担当し続けるとは限りません。
事業所の都合や担当者の交代などで、ケアマネジャーが変わることもありますし、別の居宅介護支援事業所から引き継ぐこともあります。
そんなふうに担当が変わった利用者さんのお宅を訪問していると、こんな言葉を聞くことがありました。
「なんで毎月来るの?」
「こんなにみんなで集まって話をするんですね」
私は、そんな言葉を聞くたびに、少し意外に感じていました。
なぜなら、私にとっては、どちらもケアマネジャーとして当たり前に行っている仕事だったからです。
でも、利用者さんやご家族からすれば、介護保険の仕組みやケアマネジャーの役割を、詳しく知っているわけではありません。
「ケアプランを作ってくれる人」
そのくらいの認識でも、決して不思議ではないと思います。
ケアマネジャーには、法律や運営基準に基づいて行わなければならない仕事があります。
たとえば、利用者さんの状況を定期的に確認するモニタリングや、その結果を記録すること、必要に応じてサービス担当者会議を開き、関係する人たちと情報を共有することなどです。
これは、ケアマネジャーが「やっても、やらなくてもいい」仕事ではありません。
利用者さんの暮らしを支えるために必要な、ケアマネジメントの一部です。
以下に、法律(介護保険法および居宅介護支援基準)で定められているケアマネジャーの大切な役割をまとめてみます。
代表的なものは次の3つです。
- ケアプラン(居宅サービス計画)の作成・変更
- 毎月の利用者宅への訪問(モニタリング)と記録
- 必要なタイミングでのサービス担当者会議の開催
今回は、「担当者会議」と「月1回の訪問」についてもう少し詳しく書いてみたいと思います。
サービス担当者会議は「顔の見える関係」を作る大切な場
サービス担当者会議という名前を聞くと、なんだか堅苦しい会議を想像するかもしれません。
でも、私はただの形式的な話し合いの場だとは思っていませんでした。
担当者会議は、
・新しくサービスを利用するとき
・要介護認定の更新や要介護状態区分の変更があったとき
・状態の変化などでケアプランを見直すとき
・利用しているサービスに変更があったとき
などに行われます。
利用者さん、ご家族、各サービス事業所、そしてケアマネジャー。
みんなが同じ場所で顔を合わせ、それぞれの思いや情報を共有する貴重な機会です。
実際には日程調整が難しいこともあります。
関係者全員の予定を合わせるのは簡単ではありません。
それでも私は、できる限り顔を合わせる機会を作りたいと思っていました。
一度しっかり顔を合わせておくと、その後の連携がとてもスムーズになるからです。
「あのとき会ったヘルパーさんだね」
「この前来てくれたデイサービスの相談員さんだね」
そんな小さな安心感が、ご本人やご家族の支えになることも少なくありません。
月1回の訪問と記録には大切な意味がある
ケアマネジャーは月に1回、利用者さんのお宅を訪問し、状況を確認することになっています。
これは単なる顔出しではありません。
・サービスが計画通り利用できているか
・体調や生活に変化はないか
・新たな困りごとは出ていないか
・ご家族の負担は増えていないか
そうしたことを確認する大切な時間です。
そして、その内容は支援経過記録として残していきます。
利用者さんの暮らしは、同じように見えて少しずつ変化していきます。
「最近、歩くのが少し不安そう」
「薬が増えた」
「物忘れが少し進んだ気がする」
そんな小さな変化に気づけるのも、定期的に顔を合わせているからこそです。
私は記録を書く時間も、利用者さんの暮らしを振り返る大切な時間だと思っていました。
まとめ|ケアマネジャーは「何のためにいるんだろう?」
ケアマネジャーというと、ケアプランを作ったり、たくさんの書類を作成したりと、事務仕事の多い人というイメージを持たれることもあると思います。
実際、書類作成や連絡調整など、目に見えにくい仕事がたくさんあります。
もちろん、それも大切な仕事です。
でも、本当に大切なのは、その方の暮らしを支えるチーム作りにあると私は思っています。
その中には、もちろんご家族も含まれます。
月1回の訪問も。
担当者会議も。
日々の記録も。
一つひとつに意味があります。
そして、こうした仕事を行うことで、ケアマネジャーは介護保険から報酬を受け取っています。
だからこそ、「ケアマネジャーって、何をしてくれる人なんだろう?」と思ったときには、遠慮せずに聞いてほしいと思います。
「毎月の訪問では、何を見ているんですか?」
「今のケアプランで大丈夫でしょうか?」
「最近、家族の負担が増えているのですが……」
そんなふうに話してみることも、ケアマネジャーとの大切な関わりの一つです。
もし、決められている訪問や必要な話し合いが行われていないと感じたり、何を相談してもきちんと話を聞いてもらえないと感じたりすることがあれば、それを「自分の考えすぎかな」と抱え込む必要もありません。
ケアマネジャーとの関係も、利用者さんとご家族が安心して介護サービスを利用するための大切なものです。
「この人に相談して大丈夫かな」と感じることが続くのであれば、ケアマネジャーの変更について相談することもできます。
まずは事業所の管理者などに相談してみてください。
同じ事業所には相談しにくいという場合は、地域包括支援センターや、市区町村の介護保険を担当する窓口に相談してみるのも一つの方法です。
こういうことを知っているだけでも、介護サービスとの付き合い方は少し変わってくるのではないでしょうか。



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